濁手
有田焼の柿右衛門様式の特徴は、まず濁手と呼ばれる上質の乳白色磁胎です。その上絵で用いられる色は明るく澄んだ色調で、赤、黄、緑、そして染付とは異なる色を持つ青の4色となっています。後期になりますと、これら4色に紫や金が加わるようになります。図柄は日本画的な花鳥風月が主となり、その構図は左右対象ではない東洋的とも評される余白を存分に生かしたものです。また、それまで染付で描かれることが多かった輪郭線は、柿右衛門様式では極めて繊細な黒い線になります。
有田陶器市では、買い方次第では市場価格よりもかなりリーズナブルな値段で本物の有田焼を手に入れることができます。デパートや陶器の専門店ですと、中間マージン分が上乗せされますから、どうしても値段が上がってしまいます。有田陶器市で購入するのと比べますと、何倍にも跳ね上がるということも少なくありません。ですから、その時期に有田に行くことがありましたら、観光も兼ねて格安陶器を入手できる有田陶器市に是非足を運んでみたいものです。
釉薬は陶器表面を覆う薄いガラス質のことですが、長石、石灰石、硅石、あるいは柞石などを精製して作ります。もちろん有田焼にも使われるわけですが、釉がけとして浸しがけと流しかけがあります。前者は、ざぼつけとも呼ばれ、小さな器物はよく混ぜた釉薬槽の中に浸して一回転させて上げます。後者は、大きな器物においてチョッパゲという道具で上から流しかけるものです。そして、施釉面を平均化するために平らにします。器物の高台の施釉は本焼成時に密着しないように削り又ふき取ります。
美術的価値が大変高く、多くの人々を魅了し続ける古伊万里ですが、それは江戸時代から国内だけでなく、遠くはヨーロッパの地にまで輸出され、王侯貴族に愛され続けています。江戸時代、有田で焼かれた磁器は鍋島藩がその技法を厳しく管理し、買付け商人の有田への出入りを取締り、有田の北に位置する伊万里の港に限定していました。そのため、有田で焼かれた磁器は伊万里と呼ばれるようになり、なかでも江戸時代に作られたものを古伊万里と称し、有田焼は古伊万里のルーツとなったわけです。
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